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楽師のつぶやき

更新が滞っておりますしーシュのブログ

ごめんなさいね。

コロナが〜といふ接頭語にももぅ飽き飽きしたかんぢですが、だらだら続くこの混乱にも、人々が慣れ、またその慣れから生じる新しい混乱もあり、まぁ人の世といふは無常といふか性懲りのない、といふか・・・

楽師といふものは、雇い手=聴き手、があって初めて成り立つ仕事ですが、まぁそればかりではない。こんなご時世の中、もっと混乱した世界の中にあっても、楽師、音楽家といふは存在しております。たれに求められる訳でなくとも、自らを音楽家として存在させる事ができる人だけが、真の楽師と言へるでしょう。

昔、酒の席でこんな議論をした事があります。

今のニポンは幸いにも豊かで自由であり、プロであらうがアマであらうが、音楽をやる、やりたい、といふ意思が「体制の力」で挫けることは、ほぼないと言へるでしょう。あるとすればそは「家庭の事情」で、私は知っておりますが『日頃の仕事だけで火の車なのにツアーに出るなんざあーたは何を考へてゐるの?』と云はれる楽師もゐたと聞きます。

ま、それはそれで勝手にやってください。

問題なのは、「自由に音楽をやってはならない」といふ力が働く場合です。

世界には、不幸にもまださういふ国がいっぱいあります。政治的に、風潮的に、宗教的に、音楽が許されない国。忘れがちですが、ツイ数十年前のニポンもさうだったのです。そして、このたびのコロナ状況下でも・・・・。

そんな時勢の中で、我は楽師なり、と高らかに言へるモノであるか?。

銃を向けられ、歌ったら撃つ、と言はれて私は歌えるか?。

たれも音楽なんぞ求めなくなった中で、ただ自分の心のためだけに、音楽を作り続ける事ができるか?。

私は今もそれを考へ続けながら、楽師をやらせていただいております。